国同士の統一大会はひとつしかないから

今年はワールドカップが開催される年であることから、世界中でサッカーの人気が高まっています。サッカーが日本でも人気のスポーツとなった理由の一つに、このワールドカップの存在があります。普段はあまりサッカーを見ないという人でも、ワールドカップだけは見るという人が少なからずいます。そうした国内で開催されているプロリーグの試合にはあまり関心がない人が、ワールドカップを見たいと思うことには一つの理由があります。それは国同士が競いあうサッカーの統一大会はワールドカップしかなかったからです。他のスポーツにも近年では統一大会が開催されるようになっていますが、その参加国などの規模でサッカーに及びものはありません。サッカーはボール一つさえあれば世界中どこでもすることができるスポーツであることが、そうした国際大会の参加国の幅を広げていることに貢献しています。そのように世界中のほとんどの国が参加をする特定のスポーツの大会であることが、普段はサッカーに興味がない人もワールドカップだけは見るという要因になっています。ワールドカップの場合は、本大会だけではなく予選の段階から楽しむことができるのも、人気の理由の一つとなっています。予選は地域ごとに行われますが、その地域で出場することができるチームの数は限られていることから、毎回少ない本選への出場枠をかけて各国の代表チームがしのぎを削って試合を行います。そのような本選への出場をかけた予選の試合からファンはヒートアップすることが多いことも、ワールドカップ人気の特徴の一つです。ファンの中には本選よりもむしろ予選の勝ち負けに一喜一憂する人も多いことから、そうした限られた出場枠というシステムがワールドカップの国際大会としての価値をより高めているともいえます。ワールドカップの予選が開催されている地域の中には、数年をかけて予選をおこなう地域もあるほど、サッカーの人気は世界規模であることが窺えます。